秋の訪れを感じる10月。有限会社土居燃料さんをお訪ねしました。

　大分から車で行く場、中九州道を走って1時間あまり。

　専用道路はまっすぐに伸び、眩しく晴れ渡る空の下、気持ちも晴れやかになります。

　お約束のお時間にお訪ねすると、事務所内に明るいお声が出迎えて下さりました。

　事務所内では、女性社員の方々がデスクワークをされています。

　ご挨拶を交わしながら、社長室に通されました。

　まず目に飛び込んできたのは、書棚の上にずらりと並んだ『竹田名物　姫だるま』の数々！

　何とも愛らしい竹田の『姫さま』です。

　

お困りごとに手が届く―竹田の『御用聞き』－

　有限会社土居燃料の代表取締役　土居丈直さんにお話を伺いました。

「うちの会社は、LPガスや灯油の販売や、検針、器具の修理、販売など業務は多岐に亘ります。

　その全てに共通する思いは、地域のお客様の『お困りごと』を解決させていただく、です。

　例えて言うなら、『御用聞き』。サザエさんに出てくる『三河屋さん』ですね。

　お客様おひとりおひとりの『お困りごと』に丁寧にご対応させて頂いています。

　そのために常日頃から、『お声かけ』もとても大切にしています」

―なるほど…。

　サザエさんに出てくる『三河屋さん』！

　なんだか懐かしくて、ほっこりします。

　

　となると、『お仕事を探しているけれど、口下手であまりお喋りが得意でない…』という方は、向かないお仕事でしょうか？

「いえいえ！！

　ご自分で口下手と思われている方でも大丈夫です！！」

―そうなんですか？！

　

　思わず前のめりでお聞きすると土居さんはにっこり笑ってお話くださいました。

「実は、お客様の方からいろいろお喋りしてくれるからなんです」

―！？

「長年に亘り、『お客様との繋がり』を大事にしてきました。

　おかげさまで、お客様からとても可愛がっていただいています。

　新人さんがお客様のところにお伺いに行っても、『土居燃料さん』と親しく話しかけてくださるんです」

―わぁ！

　こんな時代だからこそ、お客様との『お喋り』『繋がり』は、とても希少価値があると思います。

　それに、『お客様の方から話しかけて下さる…』

　本当に地域のみなさまから愛されているんですね！！

実話エピソード　～お客様からの嬉しいお声～

「はい！

　実は、嬉しい出来事もありました。

　とても寡黙に仕事をする社員がいるんです。

　ある日、彼が2日間、お客様のご自宅の仕事をさせていただいたのですが、

　後日、そのお客様が私にこんなお声を聞かせてくださいました。

　『いやぁ！土居さんところの〇〇さん、すごく真面目にお仕事してくれたよ！

　説明もとても丁寧にしてくれて…！

　あんないい人、いないよ！！』って」

―わぁ！！！

「嬉しかったですね！！

　社内で見る姿とお客様に映る姿は違うんだなぁと、私も気付きになりました」

―ちなみにそのように『お客様から褒めて頂いた』というご報告も…？

「それが、彼からは特に何も…（笑）」

―でしたら尚更嬉しかったですね！

「はい！

　『お客様がこんな風にお話くださったよ！』と伝えると、彼も嬉しそうでした」

―その方にとっても、自信や成長になりますね！

「ですね！」

　土居さんは嬉しそうに弾んだお声でお話しくださいました。

　

　冒頭で『口下手な方でも大丈夫！！』とおっしゃった意味が分かったような気がしました。

　

　もし…。

　ノルマや売上を目的とした『営業』をするのであれば、『口下手』だとなかなか難しい面があると思います。

　実際にご自分の性格とお仕事が合わなくて、辛い思いをしている方も多くいらっしゃるかもしれません。

　土居燃料さんが大切にされているのは、ふだんの『繋がり』から生まれるお客様からの『ご発注』。

　それを支えるのは、社員さんおひとりおひとりの実直さだったり、お仕事の丁寧さだったり…。

　『〇〇さん、こんにちは！』

『やぁ！元気で頑張ってるかい？』

『はい！』

『そういえば…』

　土居燃料さんの社員さんが行かれる先々で、笑顔と笑顔のやり取りが交わされる。

　そんな光景が目に浮かぶようです。

　

地域密着型　『土居燃料スタイル』

「少し内情をお話しすると、大手の家電専門店さんには、お値段では勝てないこともあるんですよね。

　だからこそ、うちの強みはアフターフォロー。

　地元だからきめ細やかな対応ができます。

　文字通り、『地域密着型』です」

―（頷く）

　ちなみにお客様からのご依頼は、やはりお電話ですか？

「そうですね。

　ご年配の方からお若い方までほとんどのお客様がお電話をくださいます。

　

　またお近くに行った際は、それこそ御用聞きとしてお立ち寄りもします。

　ただ…。

　最近は、みなさんお忙しくてお留守だったりも…」

―ですね…（頷く）

「それでもみなさん、何かお困りがあるとお電話してくださいます」

―すごいですね！

　今の時代、ともすればインターネットでポチッとしそうですが…。

　『土居燃料さんだから買う』『このひとだから買う』ということですね！

「はい！まさに！」

　インタビューの間中、土居さんはずっとにこにこされていらっしゃいます。

　そして何度も深く頷かれたり、感じ入ってくださったり…。

　とても和やかな雰囲気のまま、インタビューは続きます。

資格取得も応援！
ご自分の人生で活躍してほしい

―応募される方は、何か資格を持っていないとだめだったりしますか？

「有資格者の方はもちろん嬉しいですが、資格を持たれてなくても大丈夫です。

　寧ろうちは、社員の資格取得を応援しているんです」

　

―それは嬉しいですね！

「はい！

　社員には資格を取って、ご自分の人生で活躍をしてほしいと思っています」

　土居さんは笑顔でお話しされました。

　『ご自分の人生で活躍してほしい―』

　

　自分の可能性を応援してくれる会社。

　土居さんの社員の方々に対する『あたたかな想い』を強く感じました。

『アットホームな会社です！』（社員さんへのインタビューより）

　ここで事務職員さん（女性）にもインタビューをさせて頂きました。

―今、社員さんは何名いらっしゃるんですか？

「25名です」

―ひとことで言うとどんな会社ですか？

「アットホームな会社です！

　新しくいらっしゃった方も溶け込みやすいと思います」

―わぁ！いいですね！

　『秘訣』ってあるんですか？

「そうですね…。

　みんなけっこう、いろいろ話しかけてくれるんです。

　笑顔も多い職場です！」

―（頷く）

　今、何年目ですか？

「もうすぐ10年です！

　社長が私たちのことをいろいろ気にかけてくれるんです。

　本当にアットホームな雰囲気の職場です」

竹田の良さは、ほどよい賑やかさと穏やかさ

　再び土居さんにお話を伺います。

―『竹田町商店街振興組合』の代表理事でもいらっしゃいますよね？

「はい！」

―理事長になられて今、何年目でしょうか？

「2年目ですね。

　私はこの町で育ちました。

　いい町なんですよ、みんなに知ってほしいと思ってます。

　

　人口減という現実もあって、まちが寂しくなるのは哀しいです。

　かといってオーバーツーリズムになるのもちょっと…。

　竹田の良さは、ほどよい賑やかさと穏やかさ。

　城下町という個性もあり、『絵になる景観』を持ったまちです」

―（頷く）

「竹田の城下町からちょっと足を伸ばせば、長湯温泉があり久住高原や荻の自然もあります。

　その先には、阿蘇もある。

　本当にいいまち、いい地域です」

―土居燃料さんは、『ひととひと』、『ひとと地域』を繋ぐ役割をしていらっしゃるんですね！

「その想いでやっています。

　実は、『地域見守り安全隊』というステッカーも車に貼っています。

　僕もこの地域のおじちゃんやおばちゃんに見守られて育ちました。

　地域で暮らす安心も受け継いでいきたいですね」

　

　

　今回のインタビューで何度も出て来た『地域』という言葉。

　冒頭の姫だるまからも『竹田への愛』を感じます。

　『ひと』も『地域』も大切にする土居燃料さんで、あなたも新しい挑戦をしてみませんか？